東海大学医学部消化器外科
教室紹介
上部消化管班
教授 小柳 和夫
東海大学医学部外科学教室は開講50年を迎えました。半世紀の間、本邦の消化器外科治療のトップランナーを目指してきましたが、一方で地域の皆様に支えられ育てていただきましたことに感謝申し上げます。
上部消化管グループは食道疾患と胃疾患の外科治療を担当しています。その中でも、食道癌、胃癌、GISTなどの悪性腫瘍に対する手術症例の割合が多くなっています。当院は日本食道学会の食道外科専門医認定施設と日本胃癌学会の認定施設Aをそれぞれ取得し、高難度手術に対して安全かつ安心な手技を提供しています。食道癌、胃癌の手術は患者さんに優しい低侵襲内視鏡手術が主流になってきています。当院も90%以上の手術が胸腔鏡・腹腔鏡手術であり、さらにロボット支援手術の術者取得医4名のもと、食道癌と胃癌に対してもダビンチを用いたロボット手術を標準的に行っています。ダビンチは繊細な手術操作を可能とし術後の合併症軽減が期待されています。また、近年は薬物療法が進歩し、これまでは手術が困難と考えられていた症例でも、薬物治療をしっかり行うことで手術ができるようになることがあります。コンバージョン手術と呼ばれており、通常の手術に比べると難易度が高く危険性が高くなりますが、当院では積極的にコンバージョン手術を行い良好な成績を収めています。
高齢化社会の到来により、さまざまな基礎疾患のある患者さんが増加しています。そのような患者さんに対応できるのが大学病院の強みと考えています。他院では治療が難しい患者さんも当院では他科との協力体制で安心して手術に臨むことができます。また、病気の広がりや進行度によっては耳鼻咽喉科や呼吸器外科、心臓外科などと協力して適切な手術が行えます。そして、このような高度な手術を行えるのも、多職種連携チームによる周術期管理体制が充実しているからと言えます。私たちは手術を受ける患者さんに対して、食道手術ノート、胃手術ノートをお渡しして、手術前から手術後まで多くの職種の方によるサポート体制を整えていますので、是非、活用していただければと思います。
東海大学消化器外科では「診断から治療まで」をモットーに診療、研究、教育を行っています。近年のセンター化の流れとは異なるかもしれませんが、患者さんの多様な社会背景や高齢化社会に際して必要な体制と考えています。そして、私たちのシステムを若手外科医の修練の場として活用していただけることを願っています。東海大学消化器外科学教室では、全人的な教育を行い、技術とともに、人間性、社会性を備えた外科医育成の教育方針を掲げています。専門医の取得はもちろんですが、将来、本邦の消化器外科治療を担う人材の輩出を使命と考えています。
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東海大学医学部外科学教室は開講50年を迎えました。半世紀の間、本邦の消化器外科治療のトップランナーを目指してきましたが、一方で地域の皆様に支えられ育てていただきましたことに感謝申し上げます。
上部消化管グループは食道疾患と胃疾患の外科治療を担当しています。その中でも、食道癌、胃癌、GISTなどの悪性腫瘍に対する手術症例の割合が多くなっています。当院は日本食道学会の食道外科専門医認定施設と日本胃癌学会の認定施設Aをそれぞれ取得し、高難度手術に対して安全かつ安心な手技を提供しています。食道癌、胃癌の手術は患者さんに優しい低侵襲内視鏡手術が主流になってきています。当院も90%以上の手術が胸腔鏡・腹腔鏡手術であり、さらにロボット支援手術の術者取得医4名のもと、食道癌と胃癌に対してもダビンチを用いたロボット手術を標準的に行っています。ダビンチは繊細な手術操作を可能とし術後の合併症軽減が期待されています。また、近年は薬物療法が進歩し、これまでは手術が困難と考えられていた症例でも、薬物治療をしっかり行うことで手術ができるようになることがあります。コンバージョン手術と呼ばれており、通常の手術に比べると難易度が高く危険性が高くなりますが、当院では積極的にコンバージョン手術を行い良好な成績を収めています。
高齢化社会の到来により、さまざまな基礎疾患のある患者さんが増加しています。そのような患者さんに対応できるのが大学病院の強みと考えています。他院では治療が難しい患者さんも当院では他科との協力体制で安心して手術に臨むことができます。また、病気の広がりや進行度によっては耳鼻咽喉科や呼吸器外科、心臓外科などと協力して適切な手術が行えます。そして、このような高度な手術を行えるのも、多職種連携チームによる周術期管理体制が充実しているからと言えます。私たちは手術を受ける患者さんに対して、食道手術ノート、胃手術ノートをお渡しして、手術前から手術後まで多くの職種の方によるサポート体制を整えていますので、是非、活用していただければと思います。
東海大学消化器外科では「診断から治療まで」をモットーに診療、研究、教育を行っています。近年のセンター化の流れとは異なるかもしれませんが、患者さんの多様な社会背景や高齢化社会に際して必要な体制と考えています。そして、私たちのシステムを若手外科医の修練の場として活用していただけることを願っています。東海大学消化器外科学教室では、全人的な教育を行い、技術とともに、人間性、社会性を備えた外科医育成の教育方針を掲げています。専門医の取得はもちろんですが、将来、本邦の消化器外科治療を担う人材の輩出を使命と考えています。